第476号(令和6年1月21日)

◎保険だより
#1フェインジェクト®静注、モノヴァー®静注についてのご留意頂きたい点:
1)経口鉄剤の投与が困難又は不適当な場合に限り使用すること。
2)原則として血中Hb値が8.0g/dL未満の患者に投与することとし、血中Hb
値が
8.0g/dL以上の場合は、手術前等早期に高用量の鉄補充が必要であって、含糖酸化鉄による治療で対応できない患者にのみ投与すること。なお、本薬剤投与前の血中Hb値及び血中Hb値が8.0g/dL以上の場合は本薬剤の投与が必要と判断した理由を診療報酬明細書に記載すること。(R2.8.25付け保医発0825第1号より抜粋)
#2術前検査について:
術前検査として認められている検査項目は、病名不要です。病名の記載がある場合、病名を疑う根拠があっての検査施行と判断され、根拠を問われます。検査の審査をパスさせるために、実態のない病名の記載は絶対あってはなりません。術前検査日と同日の診療開始日の検査と病名、例えば、HbA1cと糖尿病の疑い、尿沈渣と腎炎の疑いや顕微鏡的血尿、Dーダイマーと深部静脈血栓症の疑い、腫瘍マーカーと卵巣癌の疑い等の場合は、査定の可能性がありますのでご留意願います。
#3子宮全摘後の膣断端細胞診検査について:
検査時に子宮頚管粘液採取料が算定できますが、書面審査上、子宮全摘後が判ることが必要です。また悪性腫瘍以外の子宮全摘後の場合には、適切な傷病名の記載が必要です。
#4
免疫染色病理組織標本作製について:
算定可否は出る結果により決まるため、算定妥当結果が出てから請求願います。算定妥当結果不明での請求は書面審査上、算定不可です。
#5
流産確定後の超音波検査について:
原則算定不可です。但し、稽留流産等確定後、無手術にて待機管理方針の場合は、1回のみ認められます。書面審査上、方針が判る必要があります。